「ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城」
近年の映画ドラえもんはまあ見てはいましたが、まあ見てただけというか、
今の子どもたちにはこういうのが受けるんだろうな、くらいの感覚でした。
でも今年の「新・のび太の海底鬼岩城」はどういうわけか
結構気に入ってしまって、本当珍しく2回見に行ってしまったのですよ。
なんで今作だけ?となるので、思ったところなど以下にまとめておきます。
そんなにクドくない
ここ10~15年くらいの映画ドラえもんって、とにかく良く動くんですよね。
でも良く動くせいで、芝居がいちいちクドい。
さらっと流していいようなシーンまで全力で動かして、見てて疲れるんですよね。
特にセリフなんかは、全てのシーンでトゲトゲ吹き出しで喋ってるような感じの
大きめの声なので、まあ正直ちょっとうるさかったんですよね。
ただこれもとにかく感情に訴える、という近年の
アニメのトレンドなのかな、と思うので仕方ないことかな、
と思っていました。
ただここ数年は、自分が慣れたのかそれともそういうクドさ自体が減っているのか、
どっちかは分からないんですが、以前よりは大分見やすくなってきてる気がします。
それにいわゆる大山ドラえもんの最後期も、結構クドい演技だったしね。
あざといキャラがいない
近年のオリジナルだとゲストキャラが結構多くて、
その中には言い方は悪いけどちょっと狙った感じの女性キャラとか
結構いたりするんですよ。
それでそういうのに限って、さっき書いたみたいなクドい演技をするんですよ。
場合によってはリメイク作でもそういう「あざとい」キャラが増やされたりして、
まあちょっとゲンナリとはしてました。
でも今回はそういう変な追加キャラがいない。
比較的原作に忠実に作っていたと思います。
強いて言えばムー連邦のトリラインさんが追加キャラなんだけど、
これが婆さんキャラだったので、あざとさかとかは感じませんでした。
近年の傾向だったらトリラインさんをもっと若いキャラにしていても
おかしくないんだろうけど、そうじゃないのが良かったです。
ドラとのび太がイチャイチャしない
近年の映画ドラで一番ウンザリしてたのがこれで、
特に傾向としては「ひみつ道具博物館」くらいあたりから増えてきた感じ。
まあドラえもんとのび太は友達だから仲が良くていいんだけど、
ただそれがちょっと度を過ぎてたというか、やたら過剰だった感があるんですよね。
特に「のび太と空の理想郷」では、とうとうドラえもんが
「のび太くんはそのままでいいんだよ」みたいな事を言い出す始末。
いやお前はのび太を変えるために来たんじゃなかったの?
これも今の子どもたちに受けるように変えてきた結果なんだろうけど、
とにかく違和感がありました。
この二人はもうちょっと突き放した感じの関係でいいと思うんですよね。
主役はバギー
今作の主役は完全に海底バギーなんですよね。
でも実は旧作とは全く逆のキャラ付けがされていたと思います。
旧作の海底バギーってポンコツだけど、元々人間的な感情を持っていると描かれてました。
だからのび太たちの言うことを聞かなかったり、しずかに恋愛感情?的なものを抱いて、
最後にポセイドンに特攻したり。
とにかく感情が最初から「ある」んですよね。
でも今作の海底バギーは、最初登場した時は感情の無い、あるいは少ない、
ただのコンピューターなんですよね。
それがのび太達と出会うことで、少しずつ人間の感情を学んでいく。
そして「友達」とか「大切な人を守る」という事も学んでいき、
その上で最後のあの特攻があるんですよね。
だから今作のバギーがしずかに対して恋愛感情を持っていたのか?と
考えると…微妙に違うような気がするんですよね。
あくまでも「友達」を「守りたい」というだけの感情なのかなと。
そして今作のバギーは「中古」で以前は別の持ち主がいたという事が
語られるのですが、その持ち主のせいで人間に対して感情を無くしてしまっていたという事が、
あくまでも断片的に語られるのがとても上手いなあと思いました。
とにかく旧作と今作のバギーは「別キャラ」と思って見ると、
また色々違いが見えてくると思います。
でも不満点はある
まあ仕方ないけど、いくつか不満点はあります。それも少し書いておきましょう。
いくつかのシーンのカット
当たり前だけどいくつかのシーンがカット。
個人的に一番残念だったのが、海上で夕陽を見ながらの食事シーン。
あそことても美しいシーンだったと思うだけに、カットは残念でしたね。
ムー連邦とポセイドン側の描写不足
元々旧作時点でも海底人とかの出番はかなり後半だったので仕方ないんですが、
この辺をもうちょっと広げてほしかったですね。
まあそれでもトリラインさんの事とかで広げてはいるんだけど、
もうちょっと描写が欲しかったかも。
特にポセイドンはバギーと対になり得るキャラだっただけに、
単に「女性の情報を集めている」だけのキャラっぽく見えてしまうのは、
ちょっと勿体なかったかなあと。
海底人について
今作の海底人はウツボとかチョウチンアンコウとかの魚類が進化したような外見にアレンジされています。
海の住人だから当然だと思うんだけど、でも原作では本作の海底人って
海から陸に上がってそしてまた海に戻っていった生物、と説明されてるんですよね。
つまり本来であればクジラやイルカのような哺乳類のはずなんですよ。
だからこその海底「人」なわけで。
そこで魚類が進化したみたいな外見なのは、ちょっと違うのかなあと。
まあ好意的に解釈すれば、哺乳類だった海底人が更に深海で住みやすくなるために、
自分たちの体に魚類の要素を入れて改造した…みたいな事なのかもしれないけどネ。
最後に
まあ色々書いたけど、今作くらいのテンションであればかなり見やすいと思うので、
続いてくれるといいなー、と思います。
特にリメイクとかでは変なキャラ増やすくらいなら、
既存キャラを現代風に再解釈した方が、いいのかもしれないですね。