「トイストーリー3」 ネタバレあり

2D版で見てきた。面白かったー。
今までのシリーズを見てきた人にとっては、
最高にたまらない一作だね。

友人曰く、アンディがウッディを買った時の事を覚えていないのは、
それが「父親から受け継いだ物だから」という説を聞いて、妙に納得。
そういえば「2」の時に明らかになった、ウッディのバックボーンを見る限り、
結構古いオモチャっぽいんだよね、ウッディって。

そこに気づいて物語をもう一度見返してみると、「父親」という存在が、
意図的に消去されてる事に気づかされる。
アンディの父親はいないし、重要キャラであるボニーの父親も
(設定上いるかもしれないが)本作には出てこない。
せいぜい、ロッツォを手放した子供の父親くらいだ。

更に言うと、「父親」が出てこないんじゃなくって、
ウッディがアンディの「父親」の役割を果たしているのだろう、と気づかされる。
アンディと一緒に遊び、成長を願いそして見守る存在のウッディは、
まさにアンディの「父親」なのだ。

そう、本作はアンディの「父離れ」のエピソードなのだ。

そしてもう一人登場する父親が、ロッツォだ。
彼はサニーサイド保育園を「力」と「権力」で支配する。
これはまさに「父親」の役回りだ。
本作は、二人の「父親」の戦いの映画でもあったりするのだ。

ラスト、父親たるウッディはアンディの下を離れ、
そしてアンディもまた父親であるウッディと別れる。
アンディはいずれ結婚し子供を作り、またその子に何かを伝えていくだろう。
そしてウッディも、ボニーと遊び、成長を見守り、そしてまた…。

その「連鎖」こそが、本作の隠されたテーマなのかも知れない。