怪物くん「動物人間がいっぱい」
配信されてたので、ちょっと書く。
シンエイ版怪物くんの特に初期エピソードって
原作をかなりアレンジすることが多いんですが、
この「動物人間がいっぱい」はもう途中から全然違うストーリーになっていて、
しかもかなり逆な方向に行ってるんですよね。
あらすじとしては、怪物くんたちが動物園に行って、
オオカミ男がオオカミに会う。
その夜オオカミ男がオオカミの所へ再び行って、
オオカミの「故郷にいる母に会いたい」という願いを
かなえるために、オオカミを檻から出す。
オオカミは朝までには帰ると約束したけれど、
果たして本当に帰ってくるのだろうか…という、
ちょっと「走れメロス」的ないい話になってるんですよね。
しかし原作だと…オオカミを逃がすあたりまでは同じですが、
そのオオカミが実は「ウソ」を言っていて、そのまま脱走。
更にそこへベラボー怪星人という宇宙人がやってきて、
動物たちに人間並みの知能を与えて、檻から出して大騒動。
っていう展開なんですよね。
だから「動物人間がいっぱい」っていうタイトルなんです。
でもアニメだと、確かにいい話にはなってるんだけど、
肝心のタイトルの「動物人間」が出てこなくなってる。
しいて言えば、オチで園長たちが檻に入って
その周りに動物がいる、ってのが「動物人間」ってことなのかな?
とは思えるけど、まあちょっと強引な感じにはなってます。
一体なんでこんな大幅な改変をしたんだろう。
ただまあ元々の原作も、オオカミが逃げるくだりと、
その後のベラボー怪星人のあたりが、全く噛み合っていなくて、
ちょっとチグハグな印象ではあるんですよ。
また特にシンエイ版初期は、お供三人が活躍するようなエピソードを
多くやっているので、その流れとしてオオカミ男を主役にした話に
改変したということなのかな。